3月16日に行ったイベントです。
あの臼井健二さんが北杜市まで出向いて指南してくれることが急遽決まり、中3日の募集期間という異例のイベントとなりました。健二さんは、ぼくが昨年学んだ「安曇野パーマカルチャー塾」の先生です。4ヶ月ぶりにお会いした健二さんは、相変わらずパワフルでした。
あいにくの空模様でしたが心配された雨は一滴も降らず、ティピ作りは順調に進行しました。
ネイティブの女性は一人でティピを作れるそうですが、今回のイベントは13名で作りました。
材料は、長さ5〜6m の竹13本、温室用ビニールシート(3.7m以上×10m)、ロープ 10m(太さ 5mm くらい)2本、石 15cm 大くらいを15個以上、小石 2cm 大くらいを10個、杭(長さ 50cm くらい)2〜3本、あとお好みで5色の布( 5×30cm)です。
半径 150cm の円を描き、そこに先ず3本の竹を括ったものを立てます。360°をおおよそ3等分した位置に竹を広げます。このとき、土地の傾斜を考慮することが大事です。ティピ全体が垂直に立つように竹を押し引きしてちょうどよい具合にします。傾斜の低い方の竹は長くなります。
スコップを目一杯踏み込んで少し前方に押し込んでできた空間に竹を刺し、スコップを抜き足で踏み固めます。3本が立ったら、それぞれの中間辺りに次の竹を加えてゆきます。
竹を1本加えるごとにロープでぐるりと1周させて、ロープをに下に引っ張ると竹はティピの交点で安定してゆくのです。6本の竹が組みあがったら、それぞれの中間あたりに竹を1本ずつ同じ要領で加えてゆきます。竹が12本になると、かなりしっかりした構造になります。
次に、ビニールシートを広げて 10m のほぼ中間あたりに、小石をビニールで包んでロープの端でくくりてるてる坊主のような感じにします。できたてるてる坊主を13本目の竹に縛ります。その竹をビニールが外側になるようにスコップで差し込みます。その場所は、入り口を作りたい反対側の竹の間になります。
竹に括られたビニールを両側に引っ張ってティピの円周に沿わせてゆきます。片側のビニールの端の中間より低めの位置にてるてる坊主を作り、そのロープを入り口の竹を回り込むようにして内側からほどよい位置の竹にくくります。反対側のビニールの中間あたりとさらに下ににてるてる坊主を作り、そのロープをぐるっとティピの外側を回しながらほどよい地点に打ち込んだ杭に縛りとめます。温室に出入りは、下のてるてるぼうずに繋がったロープだけ外して行います。
これで、ひとまず完成です。あとは、余ったビニールを切り取り、風が心配な場合はビニール押さえの石を増やしたり土をかぶせたりします。
途中から風が強くなり、ビニールを広げてティピに巻きつけてゆく作業はちょっと苦労しましたが、素敵な「ティピ温室」が完成しました。ティピのかわいいアクセント、風になびく5色の布は竹を組む前に竹の先っちょを割ってはさんでおきます。
作業が終わったので、健二さんが「ぬかくどストーブ」で「炊き込みごはん」を作り始めました。ぬかくどストーブとは、籾殻から燃焼ガスを取り出して火力にするものです。廃棄されるペール缶などを使って自作し、同じく利用されることの少ない籾殻を燃料として使います。籾殻は、コイン精米所でいくらでも只で手に入ります。捨てられてしまうものを有効利用することは、パーマカルチャーの基本的な考え方です。
参加された皆さまの一品持ち寄りで豪華なランチとなりました。日本みつばちを飼っている方から貴重なはちみつの差し入れがあり、めったに口にできない日本みつばちの集めた蜂蜜・それも熱処理されていないものを堪能させていただきました。
なかなか体験する機会が少ないティピ温室作り、健二さんの心にしみるお話、美味しい持ち寄りと炊き込みご飯のランチ、急ごしらえでしたがなかなか充実したイベントになったと思います。
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