岡本よりたかさんの「無肥料栽培セミナー」@ 八ヶ岳が、いよいよ始まりました。

年間セミナーの初回となるこの日、2日前に積もった 20cm を超える積雪の影響を心配していましたが、その雪も畑からすっかり消えてしまいました。お日様の力は、すごいものです。

午前中は、よりたかさんが観察と実践をとおして会得されたこと、自然界循環の仕組みとその中で土とはどういうものなのかについて座学で学びました。論理てきであり難しくなりそうな内容を、かみくだいて誰にでも分かりやすく説明してくれました。

本来自然界に人の手助けは要らないけれど、人間が野菜を作り収穫することで崩してしまうバランスがあり、その過程で土から奪ってしまうモノがある、人は崩れたバランスを戻し奪ってしまったモノだけを補ってあげればよい、そうすれば自然は自らの力で循環する、ぼくはそのように理解しました。

このパートを聴いただけで、このセミナーを開催して良かったと思えるものがありました。受講された皆さんも、これから始まる年間セミナーに対する同じような期待が広がったのではないでしょうか。

昼食後、畑会場である「 Canvas 」へ移動しました。最初に、自分の向きあう土地をどのように観察し判断するのか、そのようなお話がありました。土に穴を掘った断面から読みとれるコト、その穴に水を流し入れることで分かるコト、それらの状況判断から土地を改良してゆく方法、ここでも全ては論理てきであり実践てきです。

よりたかさん said 「植物が育つには「風」が重要です。だから、ぼくは先ず「風」を読みます。次に観るのは「太陽の廻り」です。そして「生えている草」です。」「人が育つときも一緒ですが、外界との関わりがとても影響します。ですから、風に当たり、人が手で触れることが、野菜にも関係するのです。」

次に行ったのは、よりたかさん流の堆肥つくりです。森から集めた落ち葉、その土地に生えていた草や野菜の残滓、米ぬか、それらを混ぜ水をかけて土を被せておきます。この堆肥は、およそ3ヶ月後に使えるようになるとのことです。

その次に行ったのは、種まき用の土つくりです。野菜を育てる畑の土をベースに種苗土を作るのが、よりたかさん流です。なぜ畑の土をベースにするのか?ホームセンターなどで買ってきた種苗土で発芽させた苗は、定植したときに廻りの土に馴染みにくいからということです。

畑の土に、籾殻くん炭や籾殻を入れたモノ、さらに腐葉土を入れたモノ、さらにバーミキュライトを入れたモノ、さらに赤玉土を入れたモノ、それぞれの種苗土がどのような性質になっているのか説明があり、ペーハー値を図り、今回のこの畑ではコレにしましょう、そんな決め方をしました。

その種苗土に、いろいろな種を蒔きました。あまり深くしないこと、大きめの種は平べったく水平に入れるのがよいこと、ジョウロで優しく水をかけること、芽がでたら下から潅水させるほうが望ましいこと、そんなことを習いました。

育苗トレイを、先日作ったばかりの「ティピ温室テント」に並べて、この日のセミナーは終了です。とても充実した学びの日となりました。よりたかさん、ありがとうございました。