ぼくは「農」を習い始めて3年になり、年間講座を三つ体験しています。2015年は上野原で行われた「一粒万倍カレッジ・ バイオダイバーシティ」、2016年は「めぐみの自給菜園講座」、2017年は「安曇野パーマカルチャー塾」を受講中、共通しているのは無農薬であることと基本的に肥料を使わなことです。

それぞれ同じようでいて少しずつ違うのですが、ぼくにとってどれも素晴らしい学びとなっています。理想と現実の状況と照らし合わせる中で、講師の方が考え抜いたうえでの選択と実践があり、それは学んだ方も方向性は一緒でも自分の状況を踏まえた百の方法があることを示していると思うのです。

「農」を習いながら自宅の菜園で野菜を作っていますが、そこはさながら実験農場となっています。上手くいかないことも半分くらいはあって、パーマカルチャーの臼井さんによれば「どんどん失敗すればいいの。」となり、一粒万倍の岡本さんによれば「ぼくは失敗することで学んできた。」となります。

学ぶことわずか数年の浅知恵で、野菜を育む自然を手懐けようとすることなど傲慢そのものと知りつつ、氣がつけば人間都合の様々を自然界に試してしまっています。

丁寧に定植した苗よりもこぼれ種から発芽した苗のほうが元氣であったり、前年に死に絶えたと思っていた野菜が芽吹いてきたり、自然は気ままに見えますがそこには法則があるのでしょう。人間の作為よりも、自然界をよく観察しその環境が何を欲しているかに氣づくことが大事なのです。

慣行農法を全て否定はできませんが、人間にとって都合のよい効率化を行うために、土は痩せ野菜は不自然なものとなってしまいます。自然界の共生を知りまかせておけば見事に循環するのに、しないでよい無駄を重ねているような氣がします。

草だらけの菜園から、分け前をもらう、そんな氣もちで付き合えたらいいですね。