例年より暖かい日が続く11月中旬、奥能登の「里山まるごとホテル」を訪れました。

輪島市の三井町にある茅葺庵という大きな古民家をレセプション&食事処とし、周囲に点在する空き家となった古民家を逐次リノベーションして里山全体をホテルにしてゆこうというプランが進められています。懐かしい風景を保全しつつ、そこに暮らす人々にも参加してもらって地域の活性化もしたいという素敵な計画です。

夢AWARDで準優勝したこの魅力的なプランを立案し実現させたのは、ぼくの若き友だち山本亮くんです。奥さんの晶ちゃんと安曇野パーマカルチャー塾2017に一緒に参加していたときからの得難い絆で結ばれた仲間です。

このプランが今年大きく進展しました。クラウドファンディングで得た資金などを利用して一軒の古民家をリノベし宿泊施設として加えたのです。早く見たかったのですが、自分の畑の農繁期が過ぎてようやく訪れることができました。

レセプションを待つ間、広い縁側に続く畳の間に置かれたおこたで温まりながら美しい里山の風景を眺めていられるのも心にくい演出です。夕食までに時間があれば、里山ミニツアーもしてくれます。仲良しのおばあちゃんの畑で野菜を収穫させてもらい、それを夕食の一品に加えることもおもてなしの一環です。

これが今回泊まった一組限定の宿泊施設です。期待が高まりますが、建物に入ってみると嬉しいことにその氣もちはうらぎられません。

古民家の良さを残しながら、遊び心ある素敵な感性で室内がリノベされています。将来は古民家を手に入れてリノベしたいと考えている人には、とても参考になると思います。

朝食は夕食のあとに渡されるセットを持ち帰り、自分たちの好きな時間に作って食べるスタイルです。まず、集落でとれたお米(とぎ済み)をミニ竃(冷蔵庫の横)で炊き上げます。木の器に入った平地飼の卵焼きなど地場の産物を調理したおかず、その真ん中に盛り付けられているあごだしと岩のりの味噌玉を輪島塗のお椀に入れ熱湯をかけ味噌汁を作ります。暖かい食べものは泊まった人が自分で簡単な仕上げをしていただく、他にはない氣分まで美味しくなる朝食です。

里山まるごとホテル、ぜひ皆さんも訪れてみてください。ホテルのホームページリンクは以下となります。https://www.satoyamamarugoto.com