5月11日(木)は、妻と娘が「ミュシャ展」を観たいと言うので東京へ出かけました。都内に入って少し渋滞しましたが、車でおよそ2時間半です。
国立新美術館は平日というのに沢山の人が来ていました。入場するのに20分並んで、横を見ると特設の展覧会関連ショップのレジも長い列ができています。少しげんなりしますが、日本で人気の美術展を観るときは仕様がないですね。
今回の展示は「スラブ叙事詩」全作品20点が貸し出されて、世界で初めて観ることができるというものです。ミュシャのパリ時代に描かれたポスター類を知らない人は少ないでしょうが、この大作群(610 x 810cmが難点も)は、ぼくも知りませんでした。
アールヌーヴォーを代表する華麗な作品群とは様相のことなるテーマなので、ミュシャの民族主義者の一面を知ることになります。スラブ民族の盛衰が描かれている歴史絵巻からは、この民族の多難な足跡を感じ取ることができます。この大作群を、ミュシャは50歳代になってから1年に1点以上のペースで描きあげていたことになります。驚愕の集中力は、ミュシャの中のスラブの血と歴史的熱情(祖国チェコスロバキアがオーストリアハンガリー帝国から独立するタイミング)から来ているのでしょう。
美術展では珍しく写真撮影OKの部屋があったので、このブログにも撮った写真を載せています。
昼食後に両国へ移動したのですが、久しぶりに首都高を自分で運転してとてもスリリングな道であることも再認識しました。枝分かれする地点が頻繁にあるうえ、出入り口も右側にあったりするので、東京の地理を知らないと間違えることは必至と思えました。
江戸東京博物館は、とても好きな場所です。精緻なジオラマがたくさんあり、江戸、明治、昭和の暮らしを再現した展示もよく出来ています。両国にかかる橋が巨大なものであったことや、その賑わいぶりがわかります。
ぼくの幼少期の記憶を辿れば、たしかにその空間にいたような室内が再現されていたり、レトロで懐かしい車が展示されています。
外国人の入場者比率が高い博物館でそれはそれで良いのですが、しっかりと作られた展示なので日本人が観ないのはもったいないと、ぼくは思います。
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